童貞小説集 / 小谷野 敦 編 / ちくま文庫
ここでいう「童貞小説」とは、
性交経験のない男性の苦悩を描いた小説のこと。
日本や海外の、「童貞小説」を集めた作品集。
短編も長編も載っていて、
長編の場合は”前略”とか”○章から○章まで略”と、
男性の苦悩以外の話はばっさりカットされている。
初めは「全部読んでこその作品なのに」と思っていたが、
読み進めるうちに、「この作品集で読まなかったら、
一生読まなかっただろう。」と思い、
そして、
"面白かったからその作品を再度全文で読みなおそう"
とか思うのかな、と思っていたら、まったく思わない。
なので、カットされててよし。
「アミエルの日記」フレデリック・アミエル
この本で読まなかったら、一生読むことはなかっただろう。
実在の人物の日記。
スイスの哲学者、詩人。大学教授もやっていたらしい。
日記が死後に公開され、フレデリック・アミエルは有名になった。
非常にマメだったようで1839年から亡くなる1881年まで、
17,000ページに渡って書き続けていた。
アミエルが39歳で童貞を失った前後の日記が抜粋してある。
それまでの煩悶も微笑ましいが、それよりも、そのあとに、
女性はやっぱり心や内面が大事、
たいしたことはなかった、
というようなことが書いてあり、面白かった。
映画 TOO TOUGH TO DIE : A TRIBUTE
TO JOHNNY RAMONE / マンディ・スタイン監督
2004年9月12日ハリウッド・アヴァロンシアターで行われた、
RAMONESの30周年を祝い、
当時癌の闘病中だったジョニー・ラモーンズを励ますための、
RAMONESファンによるトリビュート・ライブ。
そのドキュメンタリー。
Red Hot Chili Peppersが出演し、演奏していた!
かっこいい。
RAMONESの昔の映像もあり。
もちろんかっこいい。
ジョニー・ラモーンズの奥さん、リンダ。
すごい美人で若い。
葬式に、白のファーのジャケット、白のマイクロミニを着て、
浜崎あゆみのようなサングラスを着用。
インパクトあるなぁ。
養老院より大学院 / 内館 牧子 / 講談社文庫
内館牧子はNHKの朝の連ドラ「ひらり」や
大河ドラマ「毛利元就」などの脚本家。
大相撲・日本相撲協会の横綱審議委員を務めている(女性初)。
そんな内館牧子が50代にして東北大学大学院を受験し、
入学し、卒業するまで。
母親の反応。
同年代の友人の反応。
若い学生との付き合い方。
同級生におごるべきか、否か。
などなど。
バイタリティのある素敵な女性だ。
誰でも情熱があれば、新しいことに挑戦できる。
でも別にそれは”大学院”みたいな
ちょっと敷居が高いようなところだけではなくとも、
勉強するチャンスは他にもある。
自分は…
新しいことを始めてみたいと思っても、
それは学問ではないだろうなぁ。
学生の頃のように、もう1度机にかじりついてってことは
できないだろう。忍耐力がなくなってきて。
ほんとに建つのかな / 内田 春菊 / 講談社文庫
内田春菊が、4人目の子供を妊娠して出産して、
新しい家を建てるまで。
本の帯のコピーが、
「女の金で家が建つまで。
そんなことが障害になるんですかあ!?」
自分で稼いだお金で、自分と家族のための家を建てる、
という話なんだが、
このコピーは、
自分のお金で家を建てるというのに、
旦那の家族からいろいろチャチャが入って嫌になった
ってことだろうか。
でもそれは、女の金だろうが男の金だろうが、
関係ないのではなかろうか。
旦那の両親について、
モラル・ハラスメントだとか無神経だとか、
批判し、文句を書いている。
現在はそんな旦那の家族と縁を切るために、
旦那とは籍を抜いて、一緒に暮らしているとのこと。
旦那と旦那の家族について、
何もここまで悪く言い立てなくても…とも思う。
書かれたその人たちは、おそらくこの本を読み、
また、本を読んだ他の人たちから
好奇の眼差しで見られるだろうから。
恐ろしい復讐だ。
だいぶん前に山田詠美の「ぼくは勉強ができない」を読んだとき
主人公が、あるクラスメイトの家庭の事情を知らずに
そのコに接し、知らなかったが故に、彼女を傷つけた。
主人公が「知らなかったから、仕方がないのではないか」
と言った時、
主人公の祖父は、
"知らなかったこと自体が悪い"というようなことを言った。
(だいぶ前に読んだため、あやふや。)
それを読んだとき、試験や仕事についても、
"知らなかったから"は理由にならないんだと、しみじみ思った。
そして、他人の感情に鈍感であることも。
旦那の両親。
悪い人ではないんだけれど、他人の気持ちに鈍感で、
他人の気持ちに気付かないのでは。
そして"知らなかった"こと自体が罪である。
お互い散々傷つけあっているんだろうから、
もう接触しないことが1番の解決策か。
運用以前のお金の常識 / 柳沢 美由紀 / 講談社
最近よく見かけるお金についての本。
細かい運用法などについては書いていないが、
まさに「運用以前」の、
世の中にはどのような投資方法があるのか、
日常生活の中で
どのようなお金をもらうことができるのか、
どのようなお金を払わなければならないのか、
が書いてある。
株を始めるタイミングは、
世間の人々が株に注目していないとき、
株が敬遠されているとき、
とのこと。
では、今ではないってことか。
1番儲かっているのは本を買った人ではなく、本を書いた人だ。
と分りつつも、ついつい買ってしまうんだなぁ。
テーマ:HAPPY BIRTHDAY - ジャンル:日記
映画 SiCKO / マイケル・ムーア監督
アメリカの医療保険制度を扱った映画。
日本の医療保険制度も、この高齢社会では崩壊してしまうのでは
ないかと心配になるが、アメリカもすごかった。
病院が、医療費を払うことのできない患者をタクシーに乗せて、
他の病院の前に降ろしてきたり。
日本だったらトップ・ニュースになると思うが、
アメリカでは違うのだろうか。
医療費が無料であること。
それはすばらしいことだ。
しかし、その制度の存続は人々の良心にかかっている。
医療費を全額会社が負担してくれる、会社の診療所に
かかっている人が、余った薬などを捨ててしまうことがある、
と聞いたことがある。
医療費が無料の人が、たくさんの病院にかかって、
処方されたたくさんの薬を売っていると聞いたことがある。
平等に医療を受けられること。
その平等とは、
誰でも同じ検査・治療を受けることであってほしいが。
アメリカでの平等は、支払った代価に見合った検査・治療を
それぞれが受けること。
日本の医療保険は、今後アメリカの医療保険に
近づいていくのではないかと言われているが、どうなんだろう。
私たちは繁殖している グリーン
/ 内田 春菊 / 角川文庫
内田春菊の妊娠→出産→育児マンガ。
2男2女がいるので、上記が同時進行で起きている。
急がしそう。
でも幸せそう。
「意外と家庭的」と言われるのが嫌いと言うが、
よくぞ、育児も仕事も趣味も恋愛(結婚生活のこと)も
こなしていると思う。
後書きにあった(文庫用の)モラル・ハラスメント。
初めて知った。
いったい内田春菊に何があったんだ〜(薄々分かるが)、
と思いつつ、次作の文庫化を待つ。
浅田次郎 新選組読本
/ 浅田 次郎・文芸春秋 / 文春文庫
今月の新刊。
浅田次郎の新選組の時代小説、「壬生義士伝」
「輪違屋糸里」についてのエッセイ、取材でのエピソード、
インタビュー、対談など。
「輪違屋糸里」が近々テレビドラマで放映されるようなので、
それに合わせて出版されたのだろうか。
「壬生義士伝」を読んだ時は、ひさびさに泣いた。
唯一読んだことのある浅田作品。
「輪違屋糸里」も読んでみようと思う。
私の新選組ファン歴は、司馬遼太郎の「新選組血風録」から
始まった。
浅田次郎は新選組の入門書として、子母沢寛の
「新選組始末記」を勧めているが、
「新選組始末記」は若い頃の私には古めかしくて読みづらかった。
読了せずにいたが、また読んでみようと思う。
女刑事音道貴子 嗤う闇 / 乃南 アサ / 新潮文庫
女刑事音道貴子シリーズの短編集、3作目。
「その夜の二人」
30代女性と40代男性の恋人同士。
2人とも働き盛り。
どちらが料理をするなどの決まりはなく、
そしてお互いに家事をする暇はない。
そんなカップルの、男性から女性への
「俺の方が(料理が)、絶対に上手だと思うんだよな。」
という台詞。
女性は家事をしていない(あるいは、できない)
ということに対して引け目を感じているから、
この言葉は不愉快だろう。
男性にとっては、君らしくしていていいんだよ、とか、
いざとなったら俺がサポートしてやるよ、
という意思表示なのかもしれないし、
つい言ってしまいそうな言葉だが、
思っていても言わないほうが賢明だ。
女流作家は、仕事と男の間で悩む女のことばかり書く、
ということを誰かが言っていたが、
まぁ、そのことが一大事であるんだから、
いいんじゃないのか。
音道貴子も悩む。
「嗤う闇」で、忙しくて恋人を顧みられず、
その恋人に対して”切ない”と思うこと。
女流作家でないと書けないことだ。
密命 残月夢想斬り <巻之三>
/ 佐伯 泰英 / 詳伝社文庫
密命なくして 佐伯泰英は 語れず
佐伯なくして 時代小説は 語れず
↑本屋に置いてあった、佐伯泰英全時代小説のチラシに
書いてあった。詳伝社からの「密命」シリーズ巻之十七で、
佐伯泰英の時代小説は100冊になるそう。
'99年から時代小説を書き始めたというから、
ものすごいハイ・ペースだ。
豊後相良藩の金杉惣三郎。
藩を救うために脱藩。外から画策して藩を助ける。
その活躍が八代将軍・徳川吉宗の目に留まり、
享保の改革のために働くこととなる。
今回も惣三郎は強い強い。
敵は156歳!の老刺客、人間というより妖怪なんだが。
文庫の新装版(字が大きい)で読み始めた「密命」シリーズ。
新装版はまだ巻之三までしか出ていないので、
「密命」はしばらくここまで。
密命 弦月三十二人斬り <巻之二>
/ 佐伯 泰英 / 詳伝社文庫
佐伯泰英の本は、この「密命」シリーズが初めてだ。
最近本屋で平積みになっていて、気になっていた。
作品100冊記念ということで、話題のよう。
雑誌でのインタビュー記事をたまたま立ち読みしたが、
この「密命」シリーズを書くにあたり、
特に取材や調査などしなかった、とのこと。
それで何故、こんなに書けるんだろう。
主人公・惣三郎の友人である、お杏の結婚の話がトントンと
決まってしまうこと(何か結婚につながるエピソードがもっと
あってもいいのでは)と、惣三郎の剣が強すぎること
(忍びの者より断然強く、倒しまくる)以外は、
納得、おもしろい。
Author: itsudemo
通勤電車の中で、本を読んでいます。